2013年1月14日月曜日

第二話 sueyoshi(すえよし) バイトを変える

トロントに来て四ヶ月程経過した頃の話

学校そろそろ終わらせよ!!(やっと)と考える
それと同時に、英語環境の仕事に就きたい という新しいチャレンジの気持ちが湧いてきた。



というのも、だいぶ生活にも慣れてきて、チャリでどこでも行っちゃうし、グラサンも似合うようになってきたし(画像の通り)、英語も、、、そこは微妙だけど、とりあえず自分の気持ちをなんとかかんとか伝えられるくらいになったし
 次のステップを踏みたいと考え始めたのである。

   
しかし、ということは今の職場を辞めなければならない。
その職場にどれだけお世話になったか、、、、
毎日ご飯腹いっぱい食わしていただき(軽く二合)、数々の相談に乗ってもらい、学校と仕事の両立をご理解いただき、その上でお金に困ってるということでいっぱい仕事入れていただき、かけがえのない人たちに出会い、、、

それでもチャレンジの気持ちの方が強かった。
その気持ちをありのままシェフに伝えることにした。
 すぐにシェフは理解してくれた、というか応援してくれた、いやむしろ僕のワークパーミット(VISAの残りの期間が短くなるほど新しい職場を見つけるのは困難となる)を心配して早く動きなとさえ言っていただいた。店の心配あるだろうに、そんな言葉をいただいた。
このシェフにどれだけお世話になったことか。しかも最後の最後まで僕の心配していただいて。
何を隠そうこのシェフ、女性で、しかもそこまで年上ではない。
しかし、このシェフの料理、考え方、スタイル、経験値、全てに学ぶ所があった。
正直、料理についてこっちのジャパレスで学ぶことなんてないと、たかをくくっていたが、そんな考えを一掃。この人からなるべくたくさんのことを吸収しようという、姿勢に変わったのだ。
というのも一人の人間としてかっこいい  というのがあるのだろう。

そして次にオーナーに報告する。。。
 すぐにオーナーも『応援する!!頑張れよ。ただお前と会えたのも御縁だと思う。そこは大事にこれからもよろしく!』と言ってくれた。
こんな言葉をいただき俺は半泣きだった。
実際このオーナー、僕が辞めたあとも、スタッフの飲み会や、送別会、忘年会に呼んでくれている。飲みの席で『お前裏切り者だもんな』と冗談を言うがいつも僕を気にしてくれている、すごくすごく優しいオーナーである。
クソお世話になりました!!!

他のスタッフからも激励の言葉をいただき、

いざ、仕事探しがスタートする!!!

前回、このジャパレスの仕事に就いた時は、e-mapleというカナダの日系のインターネットサイトを利用した。
多分、留学生が行くようなほとんどの国で日系のインターネットサイトが存在しているはず(そんなの知らなかった)だが、日本語だし、使い勝手の良い情報(求人や、部屋情報等)がゴロゴロ転がっている。

しかし今回は完全に英語環境に的を絞る。
ということで、こっちの英語のサイト、craigslist、kijijiというサイトを中心に活動した。
もちろんe-mapleでもたまに掘り出し物的に日系じゃない職場も掲載されるのでチェックはしていた。
あとこっちのスタイルでもあるのだが、
いきなりお店に飛び込み『仕事探してます。これ僕の履歴書です』
っていうやり方がある。それももちろんやってみた。
ちなみに英語環境以外に自分で条件をつけていた
条件その2 キッチン
条件その3 徒歩30分圏内
その2については理解していただけるだろうが、その3について説明する。

こちらの公共交通機関 TTC というのだが、自分『大』嫌いなのである。
冬のストリートカー(ちんちん電車)TTC

いろいろ理由はあるがここで文句を言ってもアレなので、とりあえず『遅い』『高い』というのがざっくりした理由だ。  
そして冬には大量に雪が降るということで、TTCが止まることを懸念したというのもある。

もう一つ理由があった。当時、二個の職場で掛け持ちしようと考えていた。(実際してない)ということで、家から近くないと不可能だと考えた。

そしてとりあえず、ノートに自分の家を中心にして、地図を手書きした。そして半径徒歩30分圏内くらいの所を囲み、
その手書きの地図と、英語の履歴書、ペットボトル(水道水を詰めたもの)、をカバンに入れ、チャリンコに乗り、端から端までガンガン履歴書を配りまくる。それと並行して、インターネットサイトから情報を手に入れガンガン履歴書を添付してメールを送りまくる。


飛び込みの話。
『すいません。仕事さがしてるんですけど』
『あ、ごめん。今、間に合ってる』

『すいません。仕事さがしてるんですけど』
『マネージャーいないから』

最初の方はこんな感じだった。

いろんな人にアドバイスをもらいながら徐々に聞き方を変えていった。

『マネージャーはいらっしゃいますか?仕事を探しています。日本で四年間キッチンで働いておりまして、近くに住んでおります』

こんな感じで、自分でガンガン自分を売らないと話にならないというのを痛感した。
実際、すごく勇気いるよ。いきなり仕事探していますって突撃するの。
こんな時励まされた言葉。





だけどそんな感じでガンガン行きまくってるとたまにすゲーいい感じに対応してくれる人が出てきた。
『Oh!!』『WounderfulCool Greatとか言ってくれて、電話するからと言ってくれた。

しかし!!
いつまでたっても電話はならない。
一件ではない。もう、たくさん。
悔しいがこれがこっちの文化なのだろう。
しかし、悔しいのでいくつかもういっかい突っ込んでみた『前に来たものですが、連絡なかったので伺いました
『ごめんごめん、来週中に面接できるようならこっちから連絡入れるから
というものの、
連絡来ない。   
むかつくー
こっちは勇気振り絞って活動してるんだから、言葉でその気にさせて裏切るようなことしないで欲しい。
インターネット越しにメールを送ったところも、全くメールが返って来ない。
なんじゃこの国は!?!?
徐々に絶望感が漂ってきた。手書きの地図もバツ×でほぼ埋まっていた。。。









そ、そうだった!!!安西先生ありがとうございます。

安西先生にもう一度気合をいれていただき、チャリに乗る。帰ってきて、隅から隅までインターネットチェック。

数日後、、、
 メールが届く。
いつのどのお店か覚えてすらいなかったが、インターネット越しにメールで送ったどこかのお店が『履歴書が見れなかった。そして、家近いんだろ?持ってきてよ。的なメールが来る。
早速どこのお店かなんとか確認して、履歴書提出。その際シェフとマネージャー両方不在で、渡していただくことになる。
翌日すぐにメールが来る。
ミシュランガイドブックについて知ってる人が少なく、自分の履歴書が弱かったのだが、そこのシェフは知っていた。三星の店で四年も働いてたとかすげーなって事で明日面接したいという運びになる。
と、同時にもう一通メールが届く。明後日面接したいと。
さらに後日三日の間に3通ほどメールが届く。(全部、履歴書が見れないとの内容だったが)
活動開始から一ヶ月弱かな?やっと面接までこぎつける。
二件共かなりの好感触で、一件目の方はトレーニング(実際に軽く働いて向こうは実力を見る、というのとこっちも雰囲気を確認する)の具体的日にちを決めるまで行った。
その時お金と、週何日働かくかなどを聞いていたのだが、一件目の方がはるかに待遇が良く、一件目のトレーニングで嫌な雰囲気でなければ決めようとしていた。 

そしてトレーニング
スタッフは見た感じみんなカナディアンで完璧。シェフは英語が苦手なのを理解して、優しく説明してくれる。
間違いない!!!ここしかない!!!後はシェフがどう感じるかだ!!! 
トレーニング後
『君が素晴らしいシェフなのはわかった。是非働いていただきたい
キターーーーー!!! 
履歴書持って飛び込みで『仕事探してます』って言ったのが50回ほど
インターネットサイト等使って『仕事探してます』ってメール送ったのが50回ほど
のうちメールが来たのが5件。
そのうち面接まで持っていったのが2件

ということで、仕事ゲット!!!

実際働き初めて、素晴らしい職場ということに気づく
家から徒歩20分、チャリで10分以内という距離(最高)。
時給(破格)×一日10時間(なかなかない)×週5出勤(奇跡)
チップ別(神!!!)
(収入がいいのでいろいろ考えバイト掛け持ちをやめる)
全員ネイティブ(ほぼありえない)
いい人ばっか(一番重要かも)
そしてとくにシェフがいい人!!(フレンチ&イタリアンを得意とする)
前の職場といい新しい職場といいどんだけラッキーなんだとひしひしと感じる。

と、同時にあることに気づく。
英語話せないと、まさしく『話にならん』
いや、当たり前なんだけどさ、話にならんてか、仕事になんねーよな。
特に仕事はじめで、覚えることばっかで、間違いもするけど、違うって言われたことが、どう違うかわからないと、全然ダメで、労働者として使い物にならないわけで。
シェフは優しく何回も説明してくれるが、このままではクビになると危機感を感じる。
1~10までメモを取り、動きを見て、どのタイミングで塩して、揚げぐわいこんなもんで、器は、、盛りつけは、、、もうすべからくメモ
仕事は見て盗む     
というのに慣れているので、ガチで盗みに行った。(言葉いらないし)というか、これしか首を繋ぐ方法が見つからなかった。
幸いなことにBARのキッチンだったので、品数が10ちょいしかなく、そこまで手の込んだものはなかった(ただ、彼は手作りのこだわりがあり、学ぶことたくさん)ので、以外に早く一通り覚えられた。
あっ、ちなみにキッチンは基本、僕とシェフの二人で、週末の忙しい時間帯だけもう一人、お手伝いの子が来る。
しかし、キッチンというのは(チェーン店は違うと思うが)かなり、仕事中の確認事項や、相談、イレギュラーな対応、発注などで、コミュニケーションが必須なのだが、それが厳しい。
再び英語の壁が立ちはだかる!!!  
話せないのも問題だが、聞き取れないのはもっと問題  
ということで、英語の勉強を再開することとなる。
もちろん最初は仕事を覚えるのが先決だったので、仕事後、ノートを整理して、すべからく頭に叩き込む作業というのから行った。

ところで勉強方法だが、友達から教えてもらったシャドーイングという方法だ。その友達に、素晴らしいシャドーイング教材(実用性の高い会話を集めたもの)を借りて勉強していた。
このシャドーイングという方法は、聞く、話すが特に伸びるし、頭の脳裏に焼きつくまでやり通すので、忘れたりしない。一人でできるしね。付け焼刃から入る人(完全に僕)に特にお勧めできると思う。

そして働き初めて三ヶ月程たった今、とりあえず仕事に関しては一応問題のないレベルまで来ることができた。(以外にイレギュラーもパターンが決まってると思うし、使う単語、食材も一回覚えてしまえばその後新しい単語はあまり必要となくなった。)
いまだに通常会話はわかんない時ばっかだがね、、、、ま、仕事の内容の会話は大丈夫だから、、、

とりあえず楽しくやれている。




これは、Movemberの時の写真
MOUSTCHE(口ひげ)とNOVEMBER(11月)が合わさったもので、これはチャリティーの一つ。こうがんガンのチャリティー。詳しくはこちらのサイトを見てください。
お店をあげてこの活動に参加するって素敵じゃない?でも初めてひげ伸ばしたが、一ヶ月伸ばしても写真ではわかりにくいレベルの薄さ、、、

こんな感じでみんなで、FUCK、FUCK,BITCH,ASSとかスラング言いまくりの中で楽しくやっております。w

残すところカナダの生活も3ヶ月となりましたが、最後まで勉強や、こっちでしか経験できないこと、を最後の最後まで精一杯やって、楽しみ尽くしたいと思いながら、寒いので、休みの日は一日中引きこもっております。w  
 
 
  
 
  
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